第6回 事業計画書の書き方

第6回目は事業計画書の書き方です。
前回は、事業計画書に記載するものの全体像を説明いたしました。
具体的には以下のようなものを書くということでした。

・創業の目的・動機(なぜカフェを開業するのか?)
・経歴(学歴・職歴をまとめたもの)
・カフェの特徴(強み、弱み、周りの店舗との比較)
・マーケティング計画(どのようにしてお客さんを獲得するのかをまとめたもの)
・資金計画(カフェ開業にどれだけのお金がかかるかをまとめたもの)
・収益計画(カフェを運営することによりどれだけの利益をあげられるかをまとめたもの)

今回は創業の目的・動機を考えるポイントを解説していきます。

創業の目的・動機

創業の目的・動機に記載するのは、なぜ個人カフェを開業するのか?ということです。

ポイントは「独りよがりな内容にしない」ということです。
創業の目的の書き方で多いのは、「カフェを開業するのが夢だった」「チャレンジしたかった」などのように、自分を中心に記述しているようなものです。
このような、創業の目的では事業計画書の読み手の共感を得ることができません。

もちろん、創業の動機として、「カフェを開業するという夢を叶えるため」というのは悪いことではありません。
そのような夢を持っていない方は個人カフェを開業しようなどとは思わないはずです。
つまり個人カフェを開業するにあたっての前提条件のようなものと考えてください。
したがって、ここではもう一歩踏み込んで、視野を広げて考えていただきたいと思います。

考える際のきっかけになるのは、
「あなたがカフェを開業することで、世の中にどのような影響を与えられるのか?」
という質問に答えるということです。

例えば、あるカフェのオーナーの事例です。
このオーナーは、ゆっくりくつろげるカフェを作りたいと考えていました。
そこで、
「そういったカフェを作ることで、世の中にどのような影響を与えられるか?」
を考えていただきました。

そこで彼が出した答えは、
「人々が過ごしやすいカフェ空間を作ることで、
地域住民のコミュニケーションの場を提供し、地域のコミュニケーションを活性化させる。」

といった答えです。

このように、世の中に良い変化を起こしたいという視点で書かれた創業の目的・動機は、独りよがりな創業の目的・動機とは違い、人々からの共感を得ることができます。
その結果、金融機関からの評価も高まり、融資審査上プラスに働くことになります。

まとめ

・独りよがりな創業の目的・動機は、書くのをやめよう
・重要な質問は、「世の中にどのような影響を与えられるか?」
・共感を得ることで金融機関を味方につける

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