第29回 小苦樂

日本の伝統文化を体感できる築80余年古民家の甘味屋

オーナー女将の瓜生美行さんは、20歳のころ、プロの書家、陶芸家としてデビュー。22歳で海外に渡り、30歳で帰国。

「日本」のすばらしさを改めて痛感し、幼いころから続けていた書道や茶道、和裁、三味線といった日本の伝統文化を多くの方に知っていただき、普及、維持に努めたいという思いが高まっていきました。

出産を機に、日本料理についても関心が高まり、勉強を重ねる。

その後、2017年2月に、東京・目白『小苦樂』をオープン。

築80余年の古民家を利用し、1階は甘味屋と小料理バー、2階はお稽古教室として開放。3階スペースはレンタルも行っています。

STEP1 海外生活を通して西洋の文化を体感する

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◎1998年〜
22歳のときに世界各国を巡り、日本以外の文化に触れることで、「日本」のすばらしさを痛感する。

34歳で出産を経験後、日本の伝統文化継承の意が、より一層高まっていく。

STEP2 築80余年の古民家物件に運命的に出会う

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◎2016年11月
日本全国を対象に、古民家物件をネット検索したところ、東京で1軒ヒットする。

家全体の状態がよく、2階の和室には炉が切ってあり、庭には茶室完備。

茶道をはじめ、日本文化の伝承には最適な空間に、運命的に出会う。

STEP3 東京・目白に『小苦樂』オープン!

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◎2017年2月
宮大工による2週間の修復を経て開業を迎える。大通りから路地を入った隠れ家的な立地かつ、風情ある暖簾がなびく1軒家という外観。

敷居が高い印象が強く、店内をのぞくだけで帰る姿もみられたが、インスタグラムや口コミなどで除々に浸透していく。

STEP4 1階で甘味屋を、2階でお稽古教室を行う

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◎オープン時
玄関までスタッフが出迎え、座敷へ案内するスタイル。

1階はあんみつやぜんざいなどの甘味を提供し、2階は瓜生さんが行う講座のほか、講師を招き、煎茶や和裁、座禅といった日本の伝統文化を学ぶ場所として開放している。

STEP5 日本文化の伝承を目的に「お抹茶体験」コースを用意

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◎オープン時〜
茶道の説明やお抹茶のたて方まで女将・瓜生さんより、ていねいに説明を受けることができる。「外国の方や子どもたちにも伝えていきたい」と瓜生さん。

10月5日より、日本のものにこだわったお酒や逸品料理を提供する小料理バーを開始。

写真は夜営業の様子。

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カフェ&レストラン2017年11月号
http://asahiya-jp.com/caferes/

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