第36回 nanarica ~七里香~

オーナーと職人、二人三脚で実現!“伝統と革新”を表現する和菓子専門店

オーナー・成田克洋さんは21歳のときに、出身地の北海道札幌市内にある『サザエ食品』に入社。
その後、30年以上、食品業界で活躍し、2016年(54歳)に株式会社を設立。
翌2017年4月に、和菓子専門店『nanarica ~七里香~』を開業した。
同店のコンセプトは「伝統と革新」。伝統を守りつつも、ユニークでスペシャル感のある和菓子を理想に掲げ、店主であり製造担当の中川喜博さんとともに、新たな味を生み続けている。
開業半年後から除々に認知と評価が高まり、2018年2月に出店した「銀座三越」での催事も成功。
今後は、百貨店内の出店や、海外出店も視野に入れている。

STEP1 北海道『サザエ食品』にて和菓子の本質を探求していく


◎1983年~2016年
21歳のとき、地元にある北海道札幌市『サザエ食品』に入社する。
主に営業・マーケティングを担当し、道内70社のおはぎを集めて大きさや甘さを分析するなど、精力的に和菓子を研究。
販売店舗では、たい焼きや大判焼きなどの製造も担当したという。

STEP2 現『七里香』店主の中川喜博さんに出会う


◎2003年ごろ〜
会社員時代に同じ職場で働く製造担当の中川喜博さんと出会う。
中川さんのマーケティング力や柔軟な発想力に惹かれ、二人三脚で商品を開発。
当時、中川さんは『サザエ食品』工場長兼商品開発責任者(写真右)。

STEP3 東京・早稲田に和菓子『nanarica ~七里香~』オープン!


◎2017年4月
開業直後から賑わい、客層は意外にも男性が約4割と多かったそう。
開店当初から、当日朝につくるできたての菓子を提供し、売上げが伸びない品に関しては、打ち切って新商品を出すという単品管理を徹底している。
写真は店内の様子。
店舗奥の壁に作ったガラス窓から、工房の様子を見学できる。

STEP4 「日本一の手土産」企画で、準グランプリを受賞!


◎2017年12月
オープン直後の賑わいが落ちついた後、約半年間は売上げが伸びずに苦戦。
転機は、生活グルメ情報誌「ブルータス」(2017年12月15日号)の「日本一の手みやげはこれだ!」という企画で、準グランプリを受賞したこと。
SNSなどで除々に情報が広がり、売上げにつながっていった。
写真は、接客をしているオーナー・成田さんの様子。

STEP5 「銀座三越」での催事に出店する


◎2018年2月15日〜21日
2017年末から勢いがつき、翌2018年2月「銀座三越」での催事に参加する。
最中や羊羹の販売のほか、看板商品「どら焼き」の実演を行い、できたてを提供。
連日行列できるほどの反響があった(写真)。
同時期に近隣小学校から依頼があり、「和菓子の親子教室」を開催。
地域との交流も大切にしている。

この記事が掲載されているカフェレスはこちら

カフェ&レストラン2018年6月号
http://asahiya-jp.com/caferes/

関連記事一覧