カフェの種類まとめ!喫茶店との違いも併せて解説します

カフェを開業するにあたって、重要となるのが既存店舗のリサーチです。従業員数や回転数、メニューの価格設定など得られることは山のようにあります。
しかし、「カフェ」と一口に言っても種類は様々。開業したいカフェと業態が異なる店舗を調査しても、ゆくゆくの運営には活かせません。

この記事ではカフェの種類や、カフェと喫茶店の違いについて解説します。カフェの種類や棲み分けについて理解して、リサーチを成功させましょう。

 

カフェと喫茶店の違いとは?

まずカフェと喫茶店の2つは、それぞれ営業許可の種類が異なります。カフェでは「飲食店営業許可」、喫茶店では「喫茶店営業許可」に該当するのですが、その許可によってサービスの内容が大きく異なるのです。

サービスの違い① 調理方法

喫茶店営業許可と飲食店営業許可では、可能な調理方法が異なります。飲食店営業では調理に縛りはないですが、喫茶店営業ではちょっとした加熱程度しかおこなってはいけません。
よって喫茶店の場合、火を使わないサンドイッチやお菓子などの軽食しか提供できないのです。

サービスの違い② アルコール提供

喫茶店営業許可の場合、アルコールの提供ができません。よってカフェバーを開業したいなら、自ずと飲食店営業許可を取得することになります。

一方で、アルコールを提供せずコーヒー・紅茶と軽食のみを提供するなら、喫茶店営業許可のみを取得すれば問題ありません。それぞれで許可の煩雑さが異なるので、どちらを取得すべきかはしっかり定めておきましょう。

呼び方としての違いはある?

正直なところカフェと喫茶店は、多くの利用者にとってどちらも単純に「コーヒーや紅茶が飲める場所」として認知されています。
よって法令的に違いはあれど、一般に認識されている単語として明確な違いはありません。また許可の種類に関わらず、店名はある程度自由に設定することができます。
たとえば喫茶店営業許可だったとして、店名に「喫茶店」を入れなくても問題ないのです。

もちろん、店名に「喫茶店」と入っているのを見てお客さんが「アルコールを提供していないんだな」と考えることもないので、ぜひ好きな名前をつけるようにしましょう。

 

カフェ・喫茶店の種類7選

代表的なカフェ・喫茶店の種類としては、以下の7つが挙げられます。

・純喫茶
・音楽系喫茶
・動物系カフェ
・キャラクターカフェ
・漫画喫茶
・ネットカフェ
・コンセプトカフェ

それぞれの特徴について順番に解説します。

純喫茶

純喫茶とは、多くの場合は上述した「喫茶店営業」に該当するアルコールを提供しない喫茶店のことを指します。提供するのはコーヒーと軽食のみで、昭和のレトロ感がある喫茶店をイメージするとよいでしょう。
こだわりのコーヒーだけを純粋に楽しんでもらいたいなら、選ぶべき業態は純喫茶です。

音楽系喫茶

お客さんに飲食だけでなく、音楽も楽しんでもらいたいという思いから普及したのが音楽系喫茶です。
この音楽系喫茶には、ジャズの演奏付きの「ジャズ喫茶」やレコードをかける「レコード喫茶」、お客さん自身が歌って楽しめる「カラオケ喫茶」など幅広い種類があります。

昼はカフェ、夜はジャズバーといった切り替えをしている店舗も少なくありません。自分の好きな音楽を、同じく好きな人に楽しんでもらいたいなら、音楽系喫茶を選びましょう。
ただし、音楽の提供の仕方によって機材の費用や適した立地が変わってきますので注意が必要です。

動物系カフェ

近年急激に普及したのが動物系カフェです。動物との触れ合いを楽しんでもらうことをコンセプトとしており、犬や猫といったペットとしてお馴染みの動物から、爬虫類などを取り扱うカフェなど幅広くあります。

しかし、動物系カフェは飲食よりも動物との触れ合いに重点を置いているため、カフェを開業したい個人でなくペット事業を営む企業が開業することが多いです。動物取扱責任者といった別の資格も必要になるため、カフェを開業したいという人が選ぶことは多くないでしょう。こういったカフェもあるという知識だけあれば十分です。

キャラクターカフェ

特定の作品やキャラクターをモチーフとして取り扱うのがキャラクターカフェです。よくあるのがアニメやテーマパークのキャラクターをモチーフとしているもので、メニューもそのキャラに寄せたオリジナルのものを作成し展開しています。

ただ、こちらも前述の動物系カフェと同様に、カフェの開業を考える人が業態として選ぶことは少ないです。そもそも作品やキャラクターの権利を持っている企業が運営することがほとんどであるため、開業しようと思っても中々実現は難しいでしょう。

漫画喫茶

今や各地域に複数店舗あるほどお馴染みの存在となったのが、漫画喫茶です。「漫喫」の略称でアイスクリームやドリンクバーが使い放題というイメージが強いですが、一説によると元はただの「漫画のある喫茶店」だったとされています。

元々喫茶店で飲食を楽しみながら漫画を読むというスタイルだったものが、時代と共に変わって今の漫画喫茶になったのです。コーヒーと共に好きな漫画を置くなど、時間が潰せるエンタメ要素を提供したいなら元々の漫画喫茶を選んでみてもいいかもしれませんね。

ネットカフェ

アメリカのコーヒーハウスから広まったとされるネットカフェ。元々はPCに触れることでなく、カフェとしてのサービス提供をメインとしていました。時が経つにつれてカフェよりも、ネットを使用することをメインのサービスとして提供するようになったため、今のネットカフェのスタイルが完成しています。

こちらもカフェ開業を目指す人が最初に選ぶ業態ではないものの、「ネットに接続できる環境」というのは時代的に重要視される点であるため、参考にするべき点は多いでしょう。

コンセプトカフェ

近年一気に広まったのが、特定のコンセプトを主軸においてサービスを展開するコンセプトカフェです。
コンカフェと呼ばれており、利用者の趣味に合わせたサービスを提供することで大きな利益を生み出せます。

後から普及した言葉ながら前述の動物系カフェやキャラクターカフェ、メイドカフェなどもコンセプトカフェの一種とされており、ジャンルの対象は幅広いです。
なにか特定のコンセプトに沿って運営をする場合は、数多あるコンセプトカフェを参考にしてみるといいでしょう。

 

適切な業態でカフェ開業を成功させよう

様々な種類のカフェを紹介しましたが、まず重要なのは「喫茶店営業」にするか「飲食店営業」にするかという点です。業態ごとに必要な資格や人材を確保するのは、後からでも十分間に合います。

ただ冒頭にも書いたとおり、事業計画を立てるうえでのリサーチは適切かつ早い段階で進めるべきですので、自分がやりたいカフェはどの業態に該当するのかを確認しておきましょう。

 

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