カフェで提供するコーヒーの種類まとめ!産地や淹れ方の違いを全解説

カフェ開業を成功させるための要素は多々ありますが、とくに重要度が高いのが店舗で提供するメニュー開発です。
多くのカフェが差別化を図りメニューに工夫を凝らしている昨今、普遍的なコーヒーのみで成功するのは難しいでしょう。
そしてメニューの開発には、基本的なコーヒーについての知識が必須です。
この記事では代表的なコーヒーメニューや、豆の産地や淹れ方の種類について紹介します。
カフェ開業時のメニュー開発の際に、ぜひ参考にしてみてください。
代表的なコーヒー豆の産地5選
まずは、コーヒー豆の産地として代表的な地域を5つ紹介します。
地域ごとの特徴とともに押さえておきましょう。
ジャマイカ
ジャマイカは、「コーヒーの王様」とも名高いブルーマウンテンを栽培している国です。そのジャマイカ産のブルーマウンテンは香りやコク、酸味のバランスが優れています。
ブルーマウンテンの名前が先行しているため、コーヒー豆の生産国として知名度は高くないものの、コーヒーマニアからの認知度は高いです。
タンザニア
「キリマンジャロ」という有名なコーヒー豆を生産している国がタンザニアです。
そんなタンザニアのコーヒーはフルーティーな酸味が特徴的で、後味がスッキリしています。
味わいの存在感が強いため、ブレンドでなくストレートコーヒーに用いられることが多いです。
ブラジル
ブラジルは世界最大といわれるコーヒー豆の生産地です。
コーヒーにあまり詳しくない人でも、「コーヒーといえばブラジル」と連想できるほど。
酸味や苦味がちょうどよいもの、甘みがあるものや後味がスッキリするものなど、幅広い種類のコーヒー豆を栽培しています。
コロンビア
コロンビアはコーヒー豆の生産国として、ブラジルに次ぐほどの知名度があります。
コロンビアのコーヒーの特徴は、なんといってもコクと風味です。
しっかりしたコクと風味で味に厚みがあるため、安定感のあるコーヒーが楽しめます。
エチオピア
コーヒーの発祥の地として知られるのがエチオピアです。
柔らかい味わいと甘い香りが特徴的なエチオピア産のコーヒー豆は、苦味が控えめで様々な人が飲みやすくなっています。
ブレンドコーヒーにもよく取り入れられているので、オリジナルのブレンドを作る際はチェックしておきましょう。
ここでは5つの国を紹介しましたが、コーヒー豆の生産にはベトナムやインドネシア、イエメンなど様々な国が携わっています。
それぞれの国の豆でコーヒーの味は全く異なるので、色々飲み比べしてみることがおすすめです。
香りや味わいを左右する8つの焙煎度
コーヒー豆の味わいは国ごとに様々だと紹介しましたが、焙煎度(加熱の度合い)によっても味が変化します。
焙煎度は8種類に分かれており、段階ごとの特徴としては以下の通りです。
段階 |
焙煎度 |
特徴 |
浅煎り |
ライトロースト |
豆に焦げ目がついた程度で、この段階で飲むことはほとんどない |
シナモンロースト |
シナモンくらいの色に変色しており、豆の酸味を最も感じられる |
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中煎り |
ミディアムロースト |
シナモンローストよりも色が少し濃くなり、酸味だけでなく苦みや香ばしさも味わえる段階 |
ハイロースト |
豆が黒みがかっており、酸味だけでなく苦みや甘みも感じられるバランスのいい段階 |
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深煎り |
シティロースト |
黒みが濃くなり、苦みや酸味がちょうどよい段階。流通しているコーヒーに多い焙煎度 |
フルシティロースト |
黒さが増し、苦みが強くなっている段階。香りが引き立つのでコーヒーマニアに人気 |
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フレンチロースト |
茶色かった部分がほぼなくなり、苦みがさらに強くなる段階 |
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イタリアンロースト |
豆の色はほとんど黒になっており、芳醇な苦みとコクが楽しめる段階 |
コーヒーの味にこだわるなら、豆の産地だけでなく焙煎度にも着目しましょう。
基本的なコーヒーの淹れ方5種類
焙煎されたコーヒー豆は挽いて粉になり、様々な淹れ方によってコーヒーになります。基本的なコーヒーの淹れ方を把握して、どんな設備が必要になるか検討しましょう。
ドリップ
粉コーヒーにお湯を注いで抽出する方法です。
フィルターを通して濾過するため、スッキリとした飲み口になります。
紙フィルターを使用するペーパードリップ、布フィルターを使用するネルドリップの2つがあるので覚えておきましょう。
ウォータードリップ
お湯でなく水で時間をかけて抽出する方法です。
8時間ほどかかるものの、熱を加えないため透き通った味わいのコーヒーができます。
フレンチプレス
粉コーヒーとお湯を混ぜる抽出方法で、コーヒーのメジャーな淹れ方の1つです。
粉がお湯にしっかり浸かるため、コーヒー豆本来の濃厚な味わいを感じられます。
エアロプレス
空気の圧力によってコーヒーを抽出する方法がエアロプレスです。
短い時間でしっかりとした味わいのコーヒーを抽出できるため、メニュー提供までの時間を短縮したい店舗によく用いられます。
サイフォン
フラスコとロートを使った、蒸気を利用してコーヒーを抽出する方法です。
雰囲気にこだわった純喫茶などで多く見られる淹れ方で、まろやかなコーヒーを楽しめます。
メジャーなコーヒーメニュー7種類
最後に、多くのカフェで提供されているコーヒーを7種類紹介します。
カフェを開業する際にレギュラーメニューとして採用する可能性も高いため、しっかり覚えておきましょう。
ストレートコーヒー / ブレンドコーヒー
ストレートコーヒーとブレンドコーヒーは、各喫茶店がレギュラーコーヒーとして設定していることが多いコーヒーの種類です。
ひとつの産地のコーヒー豆で作るコーヒーのことをストレートコーヒー、複数の産地の豆を混ぜて作るコーヒーのことをブレンドコーヒーと呼びます。
お店の顔ともなるオリジナルな味を出したい場合に、注力すべきメニューの一つです。
ダッチコーヒー(水出しコーヒー)
低温でじっくり抽出したコーヒーをダッチコーヒーと呼びます。
水出しコーヒーやコールドブリューといった別名もあり、コーヒーの味わいをよく感じられるため人気です。
カフェオレ
カフェオレはコーヒーと牛乳を1:1で混ぜたコーヒーメニューです。
苦みが少ないドリップコーヒーを牛乳で割ることでさらにマイルドにしているため、コーヒーが飲めない人でも飲みやすくなっています。
多くの喫茶店やコンビニでも目にする代表的メニューなので、開業の際はしっかり押さえておきましょう。
カフェラテ
濃い目のコーヒーと牛乳を1:4で混ぜたコーヒーメニューがカフェラテです。
後述するエスプレッソという濃い目のコーヒーを、ミルクと混ぜてまろやかな味わいにしています。
カフェオレと同じく、広く普及しているカフェメニューの一つです。
カフェモカ
カフェラテにチョコレートシロップを加えたものがカフェモカです。
カフェラテよりも甘みがあり、コーヒー本来の苦みと相まって濃厚な味が楽しめます。
一杯で苦みや甘みを味わえるため、満足感の高いコーヒーメニューです。
エスプレッソ
コーヒー豆に圧力を加えて抽出したものがエスプレッソです。
コーヒーの旨味が凝縮されており、芳醇な酸味と苦みを味わうことができます。
エスプレッソを使ったコーヒーメニューは多くあるため、他のメニューを提供する際は自然とエスプレッソも用意することになるでしょう。
カプチーノ
エスプレッソにスチームミルクとフォームミルクを加えたものがカプチーノです。
クリームによってコーヒーの味わいがマイルドになっており、苦みが緩和されて飲みやすくなっています。
2種類のミルクとコーヒーのバランスが重要なので、コーヒー豆と同じくらい牛乳にもこだわりましょう。
カフェ開業時のメニューはしっかり検討しよう
カフェの顔ともなるコーヒーメニューは、開業の際に手を抜けない検討項目の一つです。
また、お店のコンセプトにも深く関わってきますし、材料や設備の費用にも関係するため重要度は高いといえます。
カフェ開業時には、どんなターゲットにどういったメニューを提供するかしっかり定めておきましょう。