4ステップで猫カフェ開業!必要な初期費用、準備について詳しく解説

大好きな猫たちに囲まれて、お客様に癒しを提供する。趣味と仕事を両立できる猫カフェは、とても夢がありますよね。しかしいざ開業となると、複数の資格や資金が必要となってきます。猫カフェを開業したい!だけど、何をすれば良いのか分からない…
そんなあなたに、開業までの4ステップをご紹介します。
目次
- 「開業資金」を調達
- 「必要な資格」の取得
- 「店舗物件」を選ぶ
- 「猫」を手配する
- 売上を上げるためには
1.「開業資金」を調達
猫カフェの開業資金の目安は以下です。
- 自宅をリフォームして開業する場合:400万円
- 新規で店舗を借りる場合:1,000万円
自己資金で開業できれば一番ですが、なかなかそうもいきませんよね。以下2つの資金調達の方法があります。
1.融資財務省が管理している日本政策金融公庫や銀行、地方銀行、信用金庫などへ、「事業計画書」を提示し融資の相談をしてみましょう。審査を通過すれば、融資を受けられます。
日本政策金融公庫 https://www.jfc.go.jp
事業計画書 https://www.kaonavi.jp/dictionary/jigyokeikakusyo/
また、カフェ開業に必要なものが揃うサービス「カフェクル」では無料でカフェ専用の事業計画書サンプルをプレゼントしていますので、ぜひご活用ください。
カフェクル https://kaigyou.kojincafe.com/cafecle/
2.地方自治体など、開業をする個人事業主に対して補助金や助成金を行なっている場合があります。条件見たし審査を通過することで助成金を受けられます。ぜひ活用してみてください。
創業助成事業(東京都) https://startup-station.jp/m2/services/sogyokassei/
小規模事業者持続化補助金(経済産業省) https://r1.jizokukahojokin.info
2.「必要な資格」の取得
開業資金を用意できたら、必要な資格を取得しましょう。
以下5点、猫カフェ開業に必要な資格です。
- 「動物取扱責任者」資格
- 「第一種動物取扱業」の届け出と常駐
- 自治体による開業許認書
- 「食品衛生責任者」資格
- 「防災管理者」資格
「動物取扱責任者」資格
第一種動物取扱業の登録申請をする際、事業者ごとに常勤の職員から動物取扱責任者を選任する必要があります。複数店舗を運営している場合、他店との兼任はできません。
▼動物取扱責任者の条件(いずれかを満たす必要があります)
- 獣医師の免許を取得している
- 愛玩動物看護師の免許を取得している
- 猫カフェに係る半年以上の実務経験または、実務経験と同等の1年間以上の飼育経験+猫カフェに係る知識及び技術について1年以上教育する学校等を卒業
- 猫カフェに係る半年以上の実務経験または、実務経験と同等の1年間以上の飼育経験+公平性、専門性のある団体が行なった試験により資格等を得ていること
これらのいずれかを満たした、動物取扱責任者を選任しましょう。
「第一種動物取扱業」の届け出と常駐
営利を目的とする猫カフェを開業するには、自治体に対し「第一種動物取扱業」としての届け出が必要です。申請を行う前に、上記の動物取扱責任者を選任してください。
▼第一種動物取扱業の申請方法
- 届け出先:都道府県知事や市長
- 申請の手順や基準:自治体のホームページを参照
- 申請手数料:15,000円ほど
自治体による開業許認書
猫カフェを開業する場合、自治体による開業の許認可が必要となります。事業所の場所や扱う動物の数によって、動物の飼育または収容の許可を受ける必要があります。都市計画法、建築基準法なども関係するため、一度自治体に確認しましょう。第一動物取扱業の登録申請をすると、施設立ち入り調査が行なわれ、登録証が交付されます。
また、飲食物を扱うため、保健所へは食品営業許可申請を行なってください。税務署へは開業届を提出しましょう。
「食品衛生責任者」資格
カフェで飲食物を製造して販売する場合、「食品衛生責任者」の資格が必要です。飲食を提供する営業者は、食品衛生法第51条の定める「公衆衛生上必要な措置の基準」によって、食品衛生責任者を定めるとされているためです。
※猫カフェで、既製の飲み物だけを提供する場合は、製造をしていないため不要になります。
それぞれの都道府県にある養成施設で実施される講習会を受講することで、食品衛生責任者の資格が取得できます。通常は1日の講習で、受講料は10,000円ほどです。
▼食品衛生責任者資格の取得方法
- 各都道府県の食品衛生協会が開催している講習を受講
- 自治体の保健所にて資格を申請
- 自治体から任命通知が届き、資格の取得が完了
※講習会を受講しなくても、栄養士、調理師、製菓衛生士などは食品衛生責任者になることができます。
「防災管理者」資格
猫カフェを開業するためには、「防火管理者」の資格を取得する必要があります。「防火管理者」とは、多くの人が利用する建物などの火災による被害を防ぐため、消防計画を作成し、防火管理の業務を計画的に実施する責任者になります。
防火管理者が必要な防火対象物として、「不特定多数が出入りする用途で防火対象物全体の収容人員が30人以上のもの」があり、猫カフェはこちらに該当します。
都道府県知事や消防長が行う防火管理講習を受講すると取得できます。(施設が300㎡以上なら甲種防火管理者、300㎡未満なら甲種または乙種防火管理者の資格が必要)
3. 「店舗物件」を選ぶ
猫カフェの物件選びは、「エリア」と「店舗」で注意すべきポイントがいくつかあります。
▼エリアの選び方
- 利用者の多くは長時間の滞在を好む。カップルや家族連れが多いエリアを!
- 「臭い」が影響を及ぼす可能性があるテナントが多いエリアを避ける(飲食や衣類など)
▼店舗の選び方
- 飲食用とお客様用の洗い場+猫用の2箇所の洗い場が理想
- 空調設備が整っている物件を選ぶ
猫カフェは糞尿の臭いの対策が大変重要です。こまめに清掃を行い換気をすることで、臭い対策を徹底しましょう。
4.「猫」を手配する
猫の手配方法は大きく分けて3つです。
- 保護猫
- 自分のペット
- ペットショップやブリーダーと提携
最も収益が高いのは、ペットショップやブリーダーと提携して「猫を販売」する方法ですが、近年「捨て猫」が社会問題となり、「保護猫」を扱う猫カフェも増えています。また、猫を手配する際に忘れてはいけないのは、猫の病気です。
▼猫から人間に感染する病気
- サルモネラ症
- 猫ひっかき病
動物を扱う客商売だからこそ、ワクチン接種を徹底し、「衛生面」「安全性」ともに気を配りましょう。保護猫を引き取る場合は、寄生虫の検査も済ませておくようにすると良いです。
5.売上を上げるためには
いざ開業しても、売上が上がらなければ猫カフェの継続的な営業は困難です。開業後、売上を上げるための実用的な2つのティップスを以下にまとめました。
・人件費の削減
カフェを営業する上で、どうしても発生するのが人件費。コストを抑えたい方向けに、2つの方法をご紹介します。
- POSレジ
POSレジとは、商品販売の金銭情報を販売時点で記録・集計するシステムが搭載されたレジのことです。
売上分析機能をはじめ、顧客管理機能や在庫管理機能を備えています。複数店舗で集計・記録したデータを瞬時に統合することもできるため、各店舗の売上管理を一元化することも可能です。業務効率化により、業務時間が短縮され人件費の削減に繋がります。
また、無人のPOSレジを導入すれば、会計スタッフの人数を減らすこともできます。
- セルフオーダーシステム開設
セルフオーダーシステムとは、タブレットやスマートフォンから店内注文を行えるシステムのことです。お客様自身に注文を行ってもらうため、注文を取るホールスタッフの人件費・教育コスト削減になります。
「カフェクル」には、カフェに使えるPOSレジ・セルフオーダーシステムが複数掲載されています。比較検討にぜひご活用ください。
カフェクル https://kaigyou.kojincafe.com/cafecle/
・コンセプトのあるメニュー、内装
メニューや内装は、集客を大きく左右します。コンセプトが定まっていれば口コミによって人気が広がる可能性が高まるので、力を入れるべきポイントの一つです。以下、人気のある猫カフェのコンセプト、メニュー、内装の一部です。
【てまりのおうち】
メルヘンなコンセプトが可愛らしい、吉祥寺の猫カフェ。メニューも可愛らしさとホームメイド感を大切にしている。
コンセプト http://www.temarinoouchi.com/about
メニュー http://www.temarinoouchi.com/menu
【猫カフェもふにゃん】
短足ネコ専門の猫カフェ。メニューはピラフやナポリタン、手作りケーキなど喫茶店のようなラインナップ。
コンセプト https://www.mofunyan.com
メニュー https://www.mofunyan.com/pages/1134065/menu
人気のある猫カフェを研究し、今までにないコンセプトの猫カフェを考えることが、売上向上の第一歩かもしれません。
最後に
夢と希望溢れる猫カフェ開業ですが、簡単なことばかりではありません。生き物を扱う以上、必要な資格、資金を確保し、国の定めた基準に則って正しく安全に営業をする必要があります。
利用者も猫たちも安心できるような、素敵な猫カフェを開業しましょう。