「Galleria Caffè U_U」のカフェのコツ|No.002

2006年10月に東京都文京区の茗荷谷にカフェを開業し、今年で13年目を迎える『Galleria Caffè U_U(ガレリアカフェ ユー)』。もともとシステムエンジニアとして長年勤めてきたオーナーの民谷ナオキさん。異業種からの転身だったからこそ「基礎の大切さ」を実感していると語ってくれました。

連載「長くつづくカフェのコツ」
カフェをたのしくつづける秘訣を現役オーナーさんにインタビュー!これからの開業を希望するみなさんにはもちろん、今まさに店舗を運営されてるオーナーさんにとってもためになるヒントが満載です。
コンセプトや看板メニュー、また、収益の多角化や集客などをテーマにしています。

 

──お店のコンセプトを教えてください。

コンセプトは『心地いいお店』です。カフェという業態は、コレというスタイルが決まっているわけではないので、レストランのようにもできるし、バーのようにもできるし、お金をかければチェーン店のような展開もできます。でも私たちがカフェでできることってなんだろう? と考えていくと、人同士がつながる場所にしていきたいと感じました。食べるもの、お店で感じる空気感、人と出会うぬくもり、都会にいても田舎の自然の中にいるような『心地よさ』を提供したいと思っています。

──お店の看板メニューを教えてください。

「菌活」「腸活」をテーマにしたメニューを提供しています。日常生活の中に取り入れてもらえるような健康的なメニュー作りを心がけています。週に2回くらい食べにきてくれる常連さんもいますね。

──どのようなお客さんが多いですか。

実は2019年7月に同じ茗荷谷からこの店舗に移転したばかりなんです。移転前のお店から徒歩5分しか離れていませんが、移転したことによって学生さんの利用が増えたり、客層が変化したことに驚いています。同じ駅であっても客層が変わるので開業前はしっかりとした立地調査が必要だと思います。

全体的にみるとメインのお客さんは女性の方になりますが、男性も多いです。ハーブティを飲みたいなどヘルシー志向な方が増えてきているなと感じます。平日休日により客層が少し変わりますが、お子様連れやご近所さんなど年齢関係なくいろんな方にご来店いただけています。

──ライブやギャラリーなどをやられていますが、収益の多角化で意識されていることはありますか?

「人が集まる」ということはカフェにとってとても大事な要素なので、ライブやギャラリーによる売上は「収益の多角化」というより、飲食と横並びの「カフェ運営の一部」と考えています。これらがあってこその『Galleria Caffè U_U(ガレリアカフェ ユー)』ですし。ライブも現在は週1回の頻度で開催していますが、最初は月に1回程度だったのが、徐々に回数が増えていきました。出てくれたミュージシャンが「またやりたい」と声をかけてくれたり、お客さんやアーティスト同士の口コミで広がってきて、現在に到るので、お店に来てくれるアーティストと、遊びにきてくれたお客さん、そして私たちとの共同作業でお店が作られているようにも感じます。

また、お店主催で行っている『サローネ』というリアルな繋がりの場を提供するサロンも開催しています。定期のものから不定期のものまで様々なイベントを実施しています。こちらも「カフェ運営の一部」ですね。
ですので、「カフェ運営」以外での収益の多角化ということだと、オンラインストアの運営になるかと思います。

──オンラインストアではどのようなものを販売しているんですか?

今は、ハーブティやアートなどを販売しています。お店を知ってくれているお客さんからのご注文がほとんどですが、まだお店にきたことがない人に飲んでみたいと思ってもらうかは、リアルな店舗営業と違うのでアプローチの工夫をこれからもっとしていかないとなと考えています。

──集客で取り組んでいることはありますか?

カフェを運営していると、新規のお客さんをいかに獲得するかっていうことを考える人も多いと思うんですが、うちのお店は、グルメ口コミサイトも放ったらかしだし、チラシを撒くとか宣伝することにお金をかけたことがないんです。だって新規のお客様が増えた分、常連のお客さんが「なんか違うな」って離れていくんだったら、常に集客しなきゃいけないじゃないですか? それは本当に辛いことだと思うんです。だから私たちは、来てくれているお客さん一人ひとりに気を配ることを大切にしたい。やっぱり一度来てくれたお客さんが「また来たい」と思ってくれたり、「このお店のお客さんになって良かったな」って思えてもらえる方が喜びに繋がるし、資金力が低い個人経営のお店にとっては、常連さんが大切だと思うんですよね。

──お客さんとのコミュニケーションで大切にしていることはなんですか?

よそ行きの顔をしないことですかね(笑)。カフェを始めれば、プライベートはほとんどなくなります。健康が売りのカフェオーナーのSNSがジャンクフードまみれだったら、やはりファンは離れていきますよね。なのでプライベートも含めてしっかりと意識しないといけなくなります。なのでオーナー自身が本気でいいと思っているもの、好きなことでないと続けられないと思います。

それにカフェを運営していくと、大変じゃないことなんてないんですよ。決して苦しくて大変だというわけじゃなく、楽しいこともたくさんあるけど、誰かに雇ってもらっているって「ラク」なんですよね。自分で舵をとるってことは「大変だよね!」って自覚さえしていれば、「こんなに大変だと思わなかった」とカフェをやめていく人はいなくなると思います。これはカフェだけに限った話じゃないですが、この大変さも受け入れてもなお、やりたいと思えるかが大事だと思います。だって未来が見えていて、絶対成功するなんてことはこの世にないわけですから、こういう未来じゃなきゃ絶対嫌だ! なんて人は開業しない方がいいかもしれませんね。本当思った通りにはなりませんから(笑)。

──開業準備で一番大切だと思うことはなんでしょうか?

基礎をしっかり知っておくことだと思います。ドリンクの入れ方、調理の仕方などを勉強し実践しておくことでしょうか。私も専門学校に通って、1年間基礎から全て学びました。学んだことで、本や動画では知り得ない、音や香りや所作を身に付けられたことは大きかったですね。特に僕は異業種からの転身だったので、基礎は最低限身に付けておくことが大事だと思いました。

あとは、「準備は準備と割り切っておくこと」も大事かもしれません。準備と本番は全然別物です。そして準備万端になることなんてありません。
よくこれからカフェをやりたいという人の中に、「準備が整ったらやります」という人もいるんですけど、それじゃいつまで経ってもお店はスタートできないと思うので、しっかりと事業計画をたてた上でここまでできるようになったら開業しよう!という明確なラインをもうけておくといいかと思います。

──最後にこれから開業する人に向けてメッセージをお願いします。

カフェ運営を続けていくために大切なことは、当たり前のようですが「やめない」こと。まずは「3年は絶対やめない」という気持ちでやってみてください。私も最初はその気持ちでスタートして、今年13年目を迎えることができました。

長くお店をやっていると本当に色々なことが起こります。もう続けられないと思うこともありました。でも、そんな時にはいつも「救いの手」が入るんですよ。これは私が本当にやりたいことをやっていて、それがお客さんにしっかりと伝わっているからだと思っています。
今の自分に何ができるか、何を求められているのか、自分らしさはどうしたら出せるかとか全ての正解は自分が持っています。人と向き合うことが好きな人なら、お客さんの気持ちをダイレクトに感じられるので、本当に楽しいカフェ運営ができると思います。

【カフェ情報】
Galleria Caffè U_U(ガレリアカフェ ユー)
http://kojincafe.com/cafes/galleria-caffe-e-bar-u_u/
https://cafe.u-u.cc/
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〒112-0012
東京都文京区大塚3-5-4 茗荷谷ハイツB1F
電話:03-3944-2356
営業時間:11時~22時
定休日:毎週水曜日(イベントや貸切等で変更になる場合もあります)
広さ:10坪
客席数:24席
スタッフ:1名〜2名

 

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