「Bookcafe days」のカフェのコツ|No.006

「大好きな絵本を有効活用して、独立して仕事がしたい!」 と渋谷に『Bookcafe days』を開業した小島ちふみさん。東日本大震災をきっかけに「今、自分がやりたいことをやろう」と2012年9月3日にオープンしました。現在は、おひとりでカフェ運営の全てを担当されています。人の入れ替わりや変化の激しい街・渋谷で、7年以上お店を続けられているコツをお伺いしました。

連載「長くつづくカフェのコツ」
カフェをたのしくつづける秘訣を現役オーナーさんにインタビュー!これからの開業を希望するみなさんにはもちろん、今まさに店舗を運営されてるオーナーさんにとってもためになるヒントが満載です。
コンセプトや看板メニュー、また、収益の多角化や集客などをテーマにしています。

──お店のコンセプトを教えてください。

お店のコンセプトは大きく3つありますが、開業当時からぶれていません。
1つ目は、絵本をひとりでも多くの人に紹介したいということ。もともと図書館で働いていたこともあって、自宅にはたくさんの本が眠っている状態でした。一人でも多くの人に読んでもらいたいということですね。2つ目が、ドネーション。寄付と言ってもお金だけでなくて、世界の子供たちがどういう状況にいるのか知ってもらえるだけでもきっかけになると思うので、そういう情報を提供し発信できる場になればと考えています。3つ目が、食の安全性。無駄を出さずに、添加物を排除した心から喜んでもらえる美味しい食事を提供しています。

オリジナルのメニューにもこだわっていて、看板メニューの「しそごはんのオムライス」は、当時いたスタッフと考えて生まれたメニューなんですけど、とても美味しくてすっかり定番になりました。ランチタイムには、近所の企業勤めの男性もいらっしゃるので、ボリューミーなお肉系のお食事も人気です。

──「しそごはんのオムライス」美味しそうですね! テイクアウトはやっていますか?

やっています。テイクアウトは男性のご利用が多いですね。「POTLUCK(ポットラック)」というテイクアウトサービスを最近、使いはじめました。事前にメールで注文予約が入るので、忙しい時間帯でも時間になったらお客様が取りにきてくれるので、その方に直接手渡しできるというのが気に入っています。場所柄、そういったアプリを使ったサービスが展開されていることが多く、良いと思うものは取り入れるようにしています。

──宅配サービスはやっていますか?

宅配もニーズはあると思うのですが、あえてやっていません。やっぱり食べてもらう本人に直接料理をお渡ししたいという気持ちがあるので。食べてもらう人のお顔、見たいじゃないですか(笑)。

先ほどお話ししたテイクアウトサービスを使うようになって、テイクアウトは需要があるなと感じたので、もうちょっと力を入れていこうと思っています。渋谷っていう場所柄もあると思うんですが、お店も働く人も1年単位でコロコロ変わるんです。この前まであったカフェが居酒屋になっていたり、バルができたなーと思ったらタピオカ屋さんになっていたり。渋谷にいる人の出入りも激しいから、テイクアウトを通じてお店にきてもらえる機会を増やせると感じています。

──渋谷で7年お店を続けるって本当すごいと思います。運営を続けていく中で一番大変だと思うことはなんですか?

一番はやっぱり「資金繰り」ですね。やはりそこが大変です。一人での運営なので、ある程度の目処は立てられているんですが、渋谷なのでどうしても固定費が高くなってしまいます。実はオープンする前は飲み物だけのカフェにしようと思っていたんですけど、工事をしてくれていた内装屋さんに「ランチやった方がいいよ!」って言われてランチをやることにしたんですよ。やってみて実感してますが、客単価って本当に大事です。渋谷でコーヒー専門店でやっていくのはかなり難しいと思います。個人店は客単価を意識してメニューを作ることがとても大切ですね。

──ブックカフェならではのお悩みなどはありますでしょうか?

ブックカフェなので本をゆっくり読んでほしいというのが想いとしてはあるのですが、500円のコーヒー一杯でどこまでOKとするかが本当に難しいです。心地良くてソファー席で寝ちゃう方もいるんですよね(笑)。

長居されるのが「嫌だ」ということではないし、くつろいでいただけているのは嬉しいのですが、他のお客様にも迷惑になってしまう場合は、「ご追加されるお時間ですが、どうされますか?」って伝えたりはしています。個人カフェは回転率が悪いお店が多いと思いますが、ブックカフェはより回転率の悪い業態なので、お店としてもお客様としても満足できるラインをこれからちゃんと考えていきたいです。

──カフェ運営の中で楽しいことはなんでしょうか?

お客様と「本」を通じたコミュニケーションができることですね。「あの本が面白いよ」とか「ここで読んだあの本が良かった」とお話できるだけでも本当嬉しいです。うちのお店はお金をかけた宣伝はゼロで、口コミだけで支えられています。ホームページにしっかりコンセプトを掲載しているので、そういった想いに共感してくれたお客様がわざわざ来てくれて常連さんになっている感じですね。そのためSNSもほとんどやっていません。Instagramではお客様が拡散してくれているので宣伝には繋がっていることもありますが、私自身はノータッチです(笑)

──宣伝費用ゼロはすごいですね。開業準備でやっておくべきことはなんでしょうか?

準備しすぎないことでしょうか。これは「勢いではじめなさい」っていうことではなくて、準備期間が長くなると無駄なものをいっぱい買っちゃうんです。最低限なものでスタートして、運営していきながら足していけばいいんですから。本当やってみてわかることばかりですが、想定しているターゲットがそのままくるってことはほとんどないことだと思います。お客様のニーズを感じ取りながら柔軟に対応していき、自分のコンセプトにあったお店を作り上げていくことが大切だと思いますよ。

──確かにそうですね。最後にカフェ運営を続けていくための一番のポイントを教えてください。

これはもう健康第一だと思います。私が元気じゃないとお客様にもよいサービスは提供できません。笑顔でお客様と接したいし、元気じゃないと美味しいお料理も作れません。お金のこととか大変なことも多いですけど、健康で元気な体があれば乗り越えられると思うんです。

──お一人でカフェ運営していくには本当大切なことですね。

そうなんです。あと、体調を崩してお店を閉めると、やっぱりお客様は離れてしまうんですよね。「このお店いつもやってて嬉しい」「ここの明かりが見えるとほっとする」って言われるので、お客様のためにもお店はいつもオープンにしておきたいという気持ちが強くありますね。これから開業したいという方も、健康第一で頑張って欲しいと思います。

【カフェ情報】
Bookcafe days
https://kojincafe.com/cafes/bookcafe-days/
http://bookcafedays.com/
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〒150-0032 
東京都渋谷区鶯谷町15-10 ロイヤルパレス渋谷1F
電話:03-3461-1554
営業時間:12:00~21:00
定休日:不定休
広さ:10坪
客席数:16席
スタッフ:1名

 

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